市場だより

MARKET

2020年7月販売見通し [野菜]

※降雨や降雪などの天候の影響により見通しがずれる場合があります

投稿日時:2020/07/02

だいこん

作柄概況・販売見通し
青森県:作付面積は前年並み。4月中下旬の低温による生育停滞・品質低下(抽苔)は5月上旬の天候で回復傾向であったが、5月下旬以降の少雨・乾燥・高温の影響が懸念される。出荷量は、露地中心で昨年よりやや多い見込み。
北海道:作付面積の減少により、出荷量は98%台となる可能性がある。生育は平年並みで、出荷は順調な見通し。販売は6月に比べて落ち着く見込み。

 

トマト

作柄概況・販売見通し
青森県:播種、定植時の低温によって例年に比べて7~10日ほど遅れていたが、6月の好天により回復傾向。病害虫の発生は見られない。生産者の減少により作付面積も減少し、出荷量は昨年より少ない見込み。
岩手県:作付面積は昨年よりも増加している。生育状況は病害虫もなく順調で、一部での低温による生育遅延もその後の高温によって回復している。7月上旬は大玉中心で生産者も出揃ってくる。中旬以降は安定した入荷量となる。関東や九州が終盤になり、東北産地へ切り替わってくる。大玉中心の販売展開の予想。
埼玉県:出荷終盤。7月10日で終了予定。S中心の玉流れ。
福島県:作付面積は前年並み。6月下旬から出荷開始の圃場が多い。出荷はじめのため、入荷量にばらつきがある。4月中下旬の低温による生育遅延はその後の天候で回復しており、病害虫の発生は少ない。2L、L中心の玉流れ。安定した出荷となるのは7月後半からの見込み。
山形県:6月末から出荷予定。2L、L中心の玉流れ。作付としては昨年と同じで、7月中旬頃から数量が増えてくる見込み。

 

ピーマン

作柄概況・販売見通し
茨城県(JAしおさい波崎):春物の出荷は後半のため、入荷が増える見込みはない。秋物の出荷が始まってくるが、やや遅れている。春物が減少する量が多いので、上旬から下旬に向かって入荷量は全体的には減少する見通し。
茨城県(園芸連鹿島南部センター):本年度のピーマンについては、春先の低温と天候不順により、10日程遅れの5月上旬に出荷が始まった。その後も天候に恵まれず、大幅に増えることがなくピークも無いまま終盤を迎える。7月下旬ころ出荷終了の予定。

 

ねぎ

作柄概況・販売見通し
栃木県:6月中旬から始まった夏ネギの早生型で、作付面積は前年に比べて2割増となっている。生育は平年並みから一部でやや遅れが見られる。夏秋作型が8月中旬頃よりの開始でさらに増加する見通し。出荷量は前年を上回る。
茨城県:どの生産地も出荷最盛期を迎える。等級比率も2L中心からL、Mへとシフトしていく。梅雨による影響は少ない。他産地も出荷が始まってくるため、今までは茨城主体で高い相場であったが、他産地の出現に伴なって安定した相場となる見込み。

 

レタス

作柄概況・販売見通し
長野県:3月~4月の朝晩の低温の影響により少々遅れ気味。雨も少ないことから、少々小玉傾向。一部、リーフ系に品目変えもみられるため、後半はやや減少する見込み。出荷量は前年をやや下回り、平年をやや下回る見込み。

 

きゅうり

作柄概況・販売見通し
秋田県:作付面積は前年並み。4月中旬からの低温で一時的にやや生育は遅れたが、5月に入り気温が上昇し回復している。大きな病害虫の被害はない。例年に比べて関東の切り上がりが早く、東北産地の出荷開始も早いため、切り替えが上手く行われる見込み。出荷量は前年並みで、平年を下回る見込み。
福島・山形県:6月上旬から気温が高く天候にも恵まれ、雨よけ胡瓜は例年並の出荷となり、露地胡瓜は前年より一週間程度の前進出荷となっている。6月下旬には生産者が揃い、7月10~15日には県北中心にピークを迎える見通し。出荷量は少なかった前年並みで、平年をやや下回る見込み。
青森県:雨よけ栽培中心で、作付面積は昨年並み。7月から出荷が始まり、7月中旬以降に数量が増加する見込み。出荷量は前年並みを見込む。
岩手県:7月上旬頃からの出荷見込み。露地栽培中心で生産者は減少している。ハウス栽培の生育は平年並みだが、露地栽培については4月の低温での定植作業の遅れから、生育・出荷も遅延している。出荷量は前年をやや下回る見込み。

 

ほうれんそう

作柄概況・販売見通し
栃木県:作付面積は前年並み。7月に入り、出荷のピークを迎える。生育は5月中旬の低温によって一部遅延しているが、概ね順調で、例年並みの出荷を予定している。日量200~300c/sを見込む。出荷量は前年をやや上回る見通し。
群馬県:作付面積は前年並み。5月以降の高温で、株の充実が進み、大株傾向での出荷見込み。出荷量は平年並みを見込む。近年、気象の激変などによる弊害が目立ち、一部地域でケナガコナダニやアブラムシ類が散見される。
岩手県:近年は小松菜への品目転換が行われ、作付面積はやや減。関東産地から東北へ切り替わる。4月~5月の日照不足等による生育遅延は、6月以降は回復傾向。出荷量は大きなピークもなく安定した入荷が続く。7月は関東高冷地と東北産地の販売となり、引き合いが強い販売が予想される。

 

キャベツ

作柄概況・販売見通し
岩手県:作付面積は前年並み。春みどりは、6月上旬にやや干ばつ傾向で推移したこともあり、若干遅れ~平年並みの出荷となる見通し。4月下旬、定植時の低温の影響は見られない。本格的な出荷は7月上旬からになる見込み。
茨城県:7月上旬で出荷は概ね終了となる。
群馬県:作付面積は前年並み。定植は順調に進んでおり、平年に比べて1週間~10日程度の前進傾向。気温、降雨ともに安定しており、生育は順調。今後の天候にもよるが、6月中旬より出荷開始となり、7月には本格的に出荷時期となる見通し。

 

はくさい

作柄概況・販売見通し
長野県:6月は旱魃の影響から数量の少ない出荷となり、本格的な出荷の開始は6月下旬から7月となっている。6月の販売については、長野産は4月の低温により少し遅れており数量は少なかったが、茨城の残量と群馬産の数量があり、30度を超える気温も相まって荷動きが悪い状況。コロナによる生産への影響は見られない。

 

にんじん

作柄概況・販売見通し
青森県:作付面積は前年並み。生育はやや遅れているが、地上部、地下部ともに概ね平年並で、病害虫の発生は見られない。出荷開始は平年並で6月の第4半旬の見込み。L、M中心での入荷が見込まれる。
千葉県:作付面積は前年並み。L、M中心で7月20日頃までの見込み。出荷量については、上旬が140t、中旬が30tの計画で、前年を下回る。単価については、前年を大幅に上回る見込み。

 

なす

作柄概況・販売見通し
茨城県:全体的には関東産(群馬、栃木、埼玉、茨城)の露地物主力の入荷となる。本年の作柄は今のところ順調で良好であるが、今後の天候次第では変わる。入荷量については、昨年の6月は大風や大雨もあり平年に比べて少ない年であったことから、前年の110%が見込まれる。販売についても、夏の主力野菜として量販店等の積極的な販売が企画されるので、前年並みの単価予想が見込まれる。
栃木県:天候次第ではあるが、生育は現在順調である。ヘタ白、ヘタ先枯れが気になる時期ではあるが、日照があれば回復する。作付面積、人数については、高齢化により生産者数が減り減少面積はほぼ横ばいである。
群馬県:他品目から茄子に変わる人等が増えており、作付面積・人数ともに昨年よりも若干増の見込みである。今のところ生育は順調で、7月上旬には増えてくる見込みである。関東産主力の東北他産地の販売となるハウス物は終盤を向かえ、ロジ物主力となってくる。ただ、天候次第では山もなくダラダラとした出荷になる場面もあり、相場は昨年並かやや高めを予想する。

 

ばれいしょ

作柄概況・販売見通し
千葉県:作付面積は前年並み。多雨の影響により一部の圃場で腐りが出ており、出荷量への影響が懸念される。とうや、メークインが10日頃より出荷見込み。肥大不足でL、M中心の入荷となる予想。出荷量は少なかった前年を下回る見込み。
静岡県:作付面積は前年並み。4月の低温と少雨、乾燥の影響で地上部の枯れ上がりが早く、5月の安定した天候から堀取作業は前進している。早期作の面積が増えていることから、出荷終了が前倒しとなる見込み。7月10日以降より減少し、20日頃で終了する見込み。L、M中心の小玉傾向。出荷量は前年をかなり下回り、平年もかなり下回る見込み。

 

たまねぎ

作柄概況・販売見通し
茨城県:中生種の出荷。出荷は終盤となる。
佐賀県:作付面積は前年並み。中晩生種の収穫期で、生育は概ね良好。L中心ではあるが、例年に比べて若干大玉傾向である。べと病の発生はあるが、収量・品質への影響は少ないと思われる。出荷量はかなり多かった前年をやや上回る見込み。

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