市場だより

MARKET

2020年6月販売見通し [野菜]

※降雨や降雪などの天候の影響により見通しがずれる場合があります

投稿日時:2020/06/01

だいこん

作柄概況・販売見通し
青森県:平年並みの作付け。3月の少雨・乾燥や4月の低温での生育遅延は、5月の高温で概ね回復して順調である。4~5月の天候により、2L中心となる見込み。6月下旬のマルチと露地の切り換えで相場が高騰する可能性がある。出荷量は少なかった前年並み。
千葉県:作付面積は前年並み。終盤の時期で、正品と優等の比率は半分ずつほどとなる見通し。生育はやや前進しており、肥大は良好。キリ大根も含めて太物中心だが、例年より上りは早い見込み。出荷量は多かった前年を下回り、平年並みの見込み。

 

トマト

作柄概況・販売見通し
岩手県:天候不順や4月の気温が低かったことから、生育は例年より一週間ほど遅れが見られる。選果場の開始は6月20日頃を予定しているが、遅れる可能性もあり、出荷量は前年をやや下回る見込み。
埼玉県:玉流れはM、S傾向。数量については7月中旬で終了予定なため、減少傾向。出荷量は前年をやや下回る見込み。価格は熊本産の出方によるが、単価は若干上がる見通し。
静岡県:植え替えの生産者が2名減少し、作付面積の減少もある。そのため、例年に比べて出荷量は減少する。L玉中心での出荷見込み。
熊本県:作付面積は前年並み。病害虫の発生も平年並み。4月の低温で5月の連休前後は増量しなかったものの、4月下旬の高温により遅れていた部分の着色が進んだ。5月10日頃に急増となり中旬には落ち着いたが、段果が進んだため昨年より減少が早まる見通し。出荷量は前年をやや下回る見込み。

 

ピーマン

作柄概況・販売見通し
茨城県:4月から入荷減、単価高が続いている。ゴールデンウィーク以降、入荷量も一時的に増えたが、中旬以降の入荷は落ち着いた。5月現在の出荷量は平年並みとなっている。6月は出荷ピークの予定だが、だらだらとした入荷になる見込み。出荷量は前年並みで、平年並みの見込み。

 

ねぎ

作柄概況・販売見通し
茨城県:関東産地の秋冬・春作の作付面積の増加や暖冬の影響により、生育が順調となり、各産地潤沢な出荷となっている。6月にかけて春作から初夏、夏に切り替えが進み、引き合いが強まっていく見込み。
千葉県:昨年は定植後も暖冬傾向であったことや降雨も多かったことから、トンネル作を中心に生育は前進傾向に推移している。出荷開始は昨年より7日ほど早いが、それ以上に太りは進んでおり出荷開始からLLの発生が多くなっている。ただ、土寄せ時期に他の作業が重なったことから軟白の確保がやや遅れている状況である。ピークは、5月下旬頃から6月上旬になる見込み。販売見通しについてはフトの発生が多いため、厳しい販売となる見通し。

 

レタス

作柄概況・販売見通し
茨城県:5月上旬からの初夏どりレタスは大玉中心。出荷は前進している。気温の上昇とともに品質は少々低下する。切り上がりは昨年よりも早くなる見込みで、そのため出荷量は前年より減少する予想。単価も前年をやや下回る見通し。
長野県:作付面積は前年並み。4月の低温や5月の遅霜の影響で、少々小玉傾向であった。暖冬の影響で作業は早く始まったが、生育はやや遅れ気味で出荷も遅延する可能性がある。今後は適度の雨があり、気温も上昇傾向のため、L中心で増加見込み。

 

きゅうり

作柄概況・販売見通し
福島県:3月、4月は天候が良く、夏秋きゅうりの生育は順調で出荷も例年並み。伊達みらいが5月21日より販売の予定。6月は梅雨に入るが、出荷量は前年並みの見込み。冬春きゅりは4月の低温で樹勢が低下し出荷終了が早まっている模様。
茨城県:5月下旬から6月上旬にかけて、気温の上昇に伴なって出荷量が増加し、出荷ピークを迎えるが、そこからは徐々に終了に向かう。6月下旬からは東北産地も始まり、切り替えが行われていく見込み。出荷量は前年並み。
埼玉県:作付面積は前年並み。4月、5月の気温が高く、例年より前進出荷傾向の予想。5月中旬から下旬にかけて成り疲れの傾向があり、6月上旬の収穫量が減少傾向となる見込み。終盤に入り、下等級の出荷が多い。

 

ほうれんそう

作柄概況・販売見通し
岩手県:作付面積は例年同様で、出荷量も前年並みを見込む。夏播きに切り替わり、6月上旬は順調な出荷が予想される。関東産地のロジ作に左右されるが、東北産地へ切り替わって全体量が足りなくなり、高値推移する可能性がある。
栃木県:作柄は概ね順調。昨年同様、5月末から出荷が始まり、日量300c/s前後の入荷を見込んでいる。ほうれん草の主産地が平地から高冷地に移ることで、産地切換はスムーズに行われるが、コロナ禍が販売にどのように影響するかは未知数。

 

キャベツ

作柄概況・販売見通し
岩手県:春みどりの出荷が6月下旬から始まる。作付は例年並み。
茨城県:4月の低温の影響でにより1週間程度の生育遅れが見られるが、今後の天候や気温の上昇とともに生育も進み、平年並みの出荷となる見通し。
群馬県:定植は順調に進んでおり、生育についても一部凍霜害を受けたが大きな影響はない。6月中旬~下旬より出荷が始まる見通しで、平年並みからやや早い予想。本格的な出荷は7月中旬からとなる。出荷量は前年を下回る。
千葉県:作付面積は前年並み。病害虫の被害は少なく、生育は順調。4月に一部で雹害があったものの、6月までは出荷量が多い見込み。出荷ピークは6月。L級中心で、日量8万~10万c/sの出荷見込み。

 

はくさい

作柄概況・販売見通し
茨城県:4月は、曇天が多く気温も低めの日が続いたため、出荷量はそれほど多くない状況が続いた。5月の出荷についても、大幅な増加はない。生育は順調で、今後の天候にもよるが品質面では特に問題はない。階級については、例年より深箱比率が高い。春物のスタートより高い相場で推移しており、この状況は変わらず今シーズン続く見通しである。

 

にんじん

作柄概況・販売見通し
千葉県:作付面積は前年並み。平年より一週間程度、出荷が前進している。4月の天候不順の影響は少なく、生育は順調。6月はトンネル栽培が主であるため、前年の台風被害の影響は小さい。L、M中心での出荷が続く見込み。出荷量は前年並みで、平年並みの見込み。

 

なす

作柄概況・販売見通し
茨城県:高知、関東促成物から関東露地物への切り換え時期となる。露地物については4月の低温により若干遅れ気味となっている。出荷は6月上旬より始まるが、天候に左右される。販売については、AM2,000円前後の単価が予想され、平年並と思われる。生産者は年々減少傾向となっており、数量確保が厳しくなっている。
栃木県:気温が高めで推移し日照もある程度あるため、生育は概ね順調。ハウス物については、高温により下等級の割合が多くなってくる。ロジ作無加温については、生育も良好で6月に入ってからは徐々に増加の見込み。
群馬県:ハウス物中心で、6月中旬頃からロジ作が増加してくる。各量販店において西物から関東産への切り替えが徐々に進む。天候が良いことから、各産地とも昨年よりもやや多く出荷されると予想される。販売は昨年よりも苦戦する見込み。

 

ばれいしょ

作柄概況・販売見通し
長崎県:作付面積は前年並み。平年よりも一週間程度、出荷が前進しており切り上がりも前年よりも早くなる予想で、出荷量は前年を下回る。単価は前年を大幅に上回る見込み。病害虫は特になく、生育は順調。2L、L中心の出荷見込み。
静岡県:作付面積は前年並み。6月に出荷最盛期を迎える。L、M中心の出荷見込み。霜害もなく順調だが、4月の低温の影響もあり、大玉であった過去2年に比べると小玉である。6月中は安定的な出荷を見込む。出荷量は前年を下回る見通し。

 

たまねぎ

作柄概況・販売見通し
茨城県:生育は順調。作柄についてはL中心で大玉傾向。出荷量は前年並みを見込み、単価は前年をやや上回る見通し。
大阪府:出荷は終盤期となる。生育は順調で、作柄についてはL中心の大玉傾向。出荷量は前年並みで、単価は前年をやや上回る見通し。
佐賀県:作付面積は前年並み。暖冬により生育は前倒しとなっている。中生の出荷ピークを迎える。L中心で大玉傾向の入荷見通し。晩生種まで切れ目のない出荷となる見込み。出荷量は前年並みを見込む。

最新記事

一覧を見る